特集 医療における“物語”―Narrative-Based Medicine(NBM)
Narrative-Based Medicineと質的研究
橋本 英樹
1
1帝京大学医学部衛生学公衆衛生学
キーワード:
質的研究
,
物語り
,
現象理解
Keyword:
質的研究
,
物語り
,
現象理解
pp.843-845
発行日 2003年10月1日
Published Date 2003/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100710
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物語りに基づいた医療(narrative based medicine)なる概念が英国の医療界を中心に起こり,主要な著書の翻訳が紹介されて2年ほどになる.「物語り」が医療場面で持つ意義や役割について注目が寄せられるようになったこと自体は喜ばしいことであるが,一方で曖昧模糊とした概念理解のもと,過剰な期待や妄信めいた熱狂が散見される向きもある.本稿では「物語り」「基づく」という概念自体をやや反省的に振り返りつつ,そのための研究手法論などについても併せて若干の整理を試みたい.
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