文献抄録
表在性膀胱癌のTURBt後のVURについて
pp.866
発行日 1987年10月20日
Published Date 1987/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204585
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TURBt後のVUR発生に関する論文は多数みられるが,VURと上部尿路腫瘍発生の問題についての報告は少ないので,著者らはこの点について多数例から検討し報告している。
表在性膀胱腫瘍はしばしば三角部や尿管口近接部に発生しやすいので,腫瘍完全切除に際して尿管の筋線維を損傷するために壁内尿管の短縮,尿管口の変移・開大などが起こり,VUR発生の原因となり,これがまた上部尿路への腫瘍転移の原因となる。著者らは最近の9年間に677例の膀胱腫瘍を治療し,うち288例が表在性腫瘍であり,すべてTURBtの治療を行つた,腫瘍のstageはpTa,とpT1であり,TURBtにて完全切除した。VURの検査は腫瘍切除後30日目に膀胱造影により,その有無を検索した。
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