Japanese
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綜説
小児原発性膀胱尿管逆流(VUR)の病態
Pathophysiology of primary vesicoureteral reflux in children
柿崎 秀宏
1
,
守屋 仁彦
1
,
田中 博
1
,
古野 剛史
1
,
橘田 岳也
1
,
野々村 克也
1
Hidehiro Kakizaki
1
,
Kimihiko Moriya
1
,
Hiroshi Tanaka
1
,
Tsuyoshi Furuno
1
,
Takeya Kitta
1
,
Katsuya Nonomura
1
1北海道大学大学院医学研究科腎泌尿器外科学分野
1Department of Renal and Genito-Urinary Surgery,Hokkaido University Graduate School of Medicine
キーワード:
膀胱尿管逆流
,
下部尿路機能
,
尿管膀胱接合部
Keyword:
膀胱尿管逆流
,
下部尿路機能
,
尿管膀胱接合部
pp.535-544
発行日 2005年7月20日
Published Date 2005/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100356
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要旨 小児原発性VURにおいては,下部尿路機能異常がVURや腎瘢痕(逆流性腎症)の発生に深く関与している。新生児・乳児VURにおいては,排尿中に外尿道括約筋が弛緩するという正常な排尿反射が獲得されていない頻度が高く,このtransientな下部尿路機能異常が解剖学的に成熟していない尿管膀胱接合部に影響してVURを発生させると推測される。年長児における尿路感染やVURの発生には,排尿筋過活動,不適切な排尿習慣,便秘が関与し,これらに対する適切な治療を行うことにより,尿路感染の良好なコントロールとVUR自然消失が期待できる。小児原発性VURの病態診断のためには,適切な画像評価と下部尿路機能評価が必須であり,これに立脚した治療の遂行が重要である。
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