増刊号特集 泌尿器科病棟マニュアル—ベッドサイドの検査と処置・私はこうしている
術前・術後1週間の患者管理
VUR防止術
朴 英哲
1
1近畿大学医学部泌尿器科学教室
pp.194-196
発行日 1995年3月30日
Published Date 1995/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901487
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VUR防止術は数多く報告されているが,基本的な手術手技から,開放手術による膀胱尿管新吻合術(Politano-Leadbetter法,Gil-Vernet法)など)と,内視鏡的逆流防止術(Teflon paste注入法,GAX collagen注入法など)に大別できる。われわれは内視鏡的テフロンペースト注入術と,開腹による経膀胱的膀胱尿管新吻合術(Politano-Leadbetter法,Cohen法など)を行っている。術前には患者本人ないし家族に対し,両術式の特長(麻酔法,手術法,術後入院期間,手術成績,術後合併症の可能性)について十分に説明したうえで,いずれの手術法をとるか選択し,合意を得る必要がある。特に内視鏡手術については手術操作が簡単なことや,入院期間が短いといった利点ばかりでなく,
1)注入物の安全性については厚生省未認可であること,2) 1回の手術によるVUR消失率は約75%で,開放手術の95%に比べて低いこと,3)5年以ヒの長期的成績は確認されていないこと, を含めて説明する必要がある。
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