小さな工夫
自転車のバックミラーを応用した女子自己導尿法
森 久
1
,
竹田 晃与
2
1名古屋徳洲会総合病院泌尿器科
2名古屋徳洲会病院放射線科
pp.269
発行日 2003年3月20日
Published Date 2003/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100814
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女子の自己導尿は,簡単なようで案外難しい。いったんカテーテルが外尿道口に入れば,ほぼ抵抗なく膀胱内に入る点は容易であるが,カテーテルの先端を外尿道口に誘導する操作が難しい。特に患者自身が自己外尿道口を確認する作業が難関である。一般的に一方の手は小陰唇の展開に使われてしまい,もう一方がカテーテルの挿入手となる。
そこで我々はその両手に小さな工夫を加えた。陰唇の開閉手の小指に,軸の部分が可動性に富んだ自転車のバックミラー(プラスチックミラー)(図1)をはめ,その鏡面角度を調整することにより,上方からの患者の視線に外尿道口が入るようにした。一方の挿入手には,カテーテルと小ライト(LEDレンザー白)(図1)を同時に指間に挟み,外尿道口を照らし出すことにより視認しやすくした。上方からの患者の目線で見ると図2のように見ることができ,容易に外尿道口を確認できる。余談であるが,これらの物品はすべて,病院の近くのホームセンターで見かけた物である。
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