小さな工夫
ポータブルトイレを応用した女子排尿造影の試み
森 久
1
,
竹田 晃与
2
1名古屋徳洲会総合病院泌尿器科
2名古屋徳洲会総合病院放射線科
pp.743
発行日 2002年8月20日
Published Date 2002/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413903606
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女子排尿時膀胱造影は近年の尿失禁患者の増加に伴い検査件数も増えている。しかし,高値(約30万円)である排尿時膀胱造影撮影架台のない本院では,一般のX線造影台を用いて行っている。そこでの小さな工夫をここに紹介する。
本院のX線透視装置(図1)の足場は野球で用いるホームベース様の形をしており,面積は約2,400cm2である。ポータブルトイレの底面積は1,500cm2で,その上に置いてみたところ,前方が10cmほど突き出し安定性を欠いていた。そこで,一般のX線造影台の足台に木製のテーブル様台(約120×80cm)を取りつけ,一般のポータブルトイレを置いて安定させた(図2)のち,患者を座らせ,排尿時膀胱造影をX線下で行うことができるようにした。足台の固定にはその裏面にコの字型の金属を取りつけ,元からある足場に挟み込むようにし,しかも足台の前方両側と手すりを金属製のワイヤーで固定して足場の補強にも十分な配慮をした。もし,患者の体重が100kgを越えるような場合は,安全性を考えて足台の下に机を置くなどして強化している。
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