臨床経験
脊髄麻痺患者の自己導尿法
千野 直一
1
,
浅葉 義一
2
Naoichi CHINO
1
,
Giichi ASABA
2
1慶応義塾大学病院リハビリテーションセンター
2国立塩原温泉病院
pp.684-688
発行日 1975年8月25日
Published Date 1975/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905224
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脊損患者に対する初期の治療においては,生命の保持と神経障害を最小にくいとめることに努力がはらわれる.その後,一般に約6カ月の間に,患者のリハビリテーション(以下リハビリと略)が行われるが,そのリハビリの成否は,泌尿器の管理いかんによるといつても過言ではない.
泌尿器管理のリハビリ上の重要性は大別して2つに分けられる.まず第1には,生命をも脅かす慢性尿路感染,結石,水腎症などから腎不全になることを防ぐことであり,第2には,尿失禁,頻尿などの排尿障害による社会復帰への障害を少なくすることである.
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