Japanese
English
症例報告
ダイエット実施中に両肩に生じた色素性痒疹の1例
A case of prurigo pigmentosa on the shoulders induced by diet
竹内 瑞恵
1
,
川口 博史
1
,
中嶋 弘
1
Mizue TAKEUCHI
1
,
Hiroshi KAWAGUCHI
1
,
Hiroshi NAKAJIMA
1
1横浜市立大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Yokohama City University School of Medicine
キーワード:
色素性痒疹
,
ミノマイシン
,
食事制限
,
ケトン体
Keyword:
色素性痒疹
,
ミノマイシン
,
食事制限
,
ケトン体
pp.315-318
発行日 1999年4月1日
Published Date 1999/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902826
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症例は22歳,女性.身長152cm,体重67kg.1997年3月頃より,食事制限によるダイエットを行ったところ,瘙痒を伴う紅色丘疹が出現した.ダイエット中止により皮疹は軽快したのでダイエットを再開したところ同様の皮疹が同部位に出現したため,同年7月当科を受診した.初診時,紅色丘疹と網状色素沈着が両肩に限局して認められた.尿中ケトン体は陽性であった.組織学的には表皮に細胞間浮腫と小円形細胞の軽度浸潤,真皮上層の血管周囲性に小円形細胞浸潤が認められた.以上より色素性痒疹と診断し,ミノサイクリンを内服させたところ軽快した.本例は,躯幹に典型的な皮疹を認めず,両肩にのみ皮疹を生じたこと,ダイエットにより皮疹が誘発されたことが特異であった.
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