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特集 生活習慣が関連する皮膚疾患
症例報告
糖質制限ダイエットが誘発したと考えられる色素性痒疹の若年女性の2例
Two young women with prurigo pigmentosa triggered by a low-carb diet
前田 学
1
,
阿南 隆
2
Manabu MAEDA
1
,
Takashi ANAN
2
1八幡病院,皮膚科,郡上市
2札幌皮膚病理診断科,札幌市
キーワード:
糖質制限ダイエット
,
色素性痒疹
,
オートミール
,
薬剤リンパ球刺激試験
Keyword:
糖質制限ダイエット
,
色素性痒疹
,
オートミール
,
薬剤リンパ球刺激試験
pp.1615-1618
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004188
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症例1:15歳,女性。症例2:28歳,女性。2例の色素性痒疹例を報告した。症例1は項部,症例2は頸部,項部,背部の瘙痒を伴う左右対称性紅色丘疹を主訴として受診した。ともにダイエット目的で,症例1はオートミール粥を3カ月週3回摂取後,症例2は糖質制限食1カ月摂取後に発症した。症例1の病理組織像は,表皮に海綿状浮腫と角化細胞の空胞変性と壊死がみられ,真皮上層の血管周囲にリンパ球と組織球が浸潤,メラノファージが少数混在していた。症例1は抗アレルギー薬とミノサイクリン200mg/日内服,副腎皮質ホルモン外用薬で2週間後に治癒した。症例2もミノサイクリン以外の同様治療で1週間後に紅斑は半減した。ダイエット目的での本症発症報告も増加中であるので,外来診療での詳細な問診と診断が必要不可欠である。
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