Japanese
English
原著
色素性痒疹—毛包周囲に細胞浸潤を認めた3症例の検討
Prurigo pigmentosa showing perifollicular infiltrates
折原 緑
1
,
寺木 祐一
1
,
長島 正治
1
,
塩原 哲夫
1
Midori ORIHARA
1
,
Yuichi TERAKI
1
,
Masaji NAGASHIMA
1
,
Tetsuo SHIOHARA
1
1杏林大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kyorin University School of Medicine
キーワード:
色素性痒疹
,
ケトン体
Keyword:
色素性痒疹
,
ケトン体
pp.9-12
発行日 1996年1月1日
Published Date 1996/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901735
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組織学的に毛包周囲に細胞浸潤を認めた色素性痒疹の3症例を報告した.2例はダイエット中に発症.臨床的には典型的な網状の皮疹を呈していたが,毛孔一致性の丘疹も多数みられた.組織学的には3症例とも表皮の苔癬型反応に加えて,毛包および脂腺周囲に小円形細胞浸潤と一部好中球よりなる炎症性細胞の浸潤を認めた.またこれらの細胞が毛包内に侵入している所見もみられた.色素性痒疹が春から夏に発症しやすいことや好発部位が胸部,項部,背部などの比較的脂漏部位であることなどを考慮すると,自験例でみられた毛包の変化は発症病理に関わっている可能性があると考えた.
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