Japanese
English
症例報告
LL型ハンセン病の1例
A case of lepromatous leprosy
清水 美奈
1
,
檜垣 祐子
1
,
川島 眞
1
,
肥田野 信
2
,
杉田 泰之
3
,
石井 則久
3
Mina SHIMIZU
1
,
Yuko HIGAKI
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
,
Akira HIDANO
2
,
Yasuyuki SUGITA
3
,
Norihisa ISHII
3
1東京女子医科大学皮膚科学教室
2東京女子医科大学
3横浜市立大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical College
2Tokyo Women's Medical College
3Department of Dermatology, Yokohama City University School of Medicine
キーワード:
LL型ハンセン病
,
PCR法
,
多剤併用療法
Keyword:
LL型ハンセン病
,
PCR法
,
多剤併用療法
pp.411-413
発行日 1998年5月1日
Published Date 1998/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902550
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21歳,女性.ミクロネシア,マーシャル諸島出身の留学生.1994年4月に来日.同年6月頃から結膜充血がみられ,12月頃より下肢に結節が出現.徐々に増数,拡大し,顔面,四肢にも紅褐色結節の多発を認めるようになった.下肢の痛覚低下はあるが末梢神経肥厚は認めなかった.皮膚スメアで抗酸菌を多数検出した.生検皮膚組織像では不完全なclear zoneを介して皮下脂肪織に至るまでリンパ球や泡沫状変化を伴ったマクロファージからなる肉芽腫像を認めた.抗酸菌染色でマクロファージの胞体内に多数の桿菌を認め,一部はグロービを形成していた.生検組織を用いたPCR法ではらい菌特異的DNAが証明された.DDS,リファンピシン,クロファジミンによる多剤併用療法(multidrug therapy)で結節は扁平化した.
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