Japanese
English
症例報告
LL型Hansen病の2例
Two cases of LL type Hansen's disease
谷口 真也
1,2
,
山本 敬三
2
,
新谷 洋一
1
,
石井 則久
3
,
森田 明理
1
Shinya TANIGUCHI
1,2
,
Keizou YAMAMOTO
2
,
Yoichi SHINTANI
1
,
Norihisa ISHII
3
,
Akimichi MORITA
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科加齢・環境皮膚科
2名古屋第二赤十字病院皮膚科
3国立感染症研究所ハンセン病研究センター
1Department of Dermatology, Nagoya City University Hospital, Nagoya, Japan
2Division of Dermatology, Nagoya Daini Red Cross Hospital, Nagoya, Japan
3Leprosy Research Center, National Institute of Infectious Diseases, Tokyo, Japan
キーワード:
Hansen病
,
腎移植
,
免疫抑制薬
,
再発
,
LL型
Keyword:
Hansen病
,
腎移植
,
免疫抑制薬
,
再発
,
LL型
pp.801-806
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204885
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要約 症例1:24歳,フィリピン人男性.3年前から左上肢の知覚異常を自覚していた.1年前から顔に小結節が多発してきたため受診した.左上腕尺骨神経が肥厚していた.症例2:46歳,ブラジル人男性.32歳時,Hansen病と診断され,治療開始されたが3か月で自己中断した.42歳時,腎疾患のため姉より腎移植され,免疫抑制薬を内服中であった.初診2か月前から全身に小丘疹が多発してきたため受診した.いずれの症例も皮膚スメア検査,病理組織像よりWHO分類の多菌型,Ridley-Jopling分類のLL型(らい腫型,lepromatous type)Hansen病と診断し,WHO/MDT(multi-drug therapy)/MB(multibacillary)治療を開始した.LL型Hansen病は菌の消失が遅く長い治療期間が必要であるが,症例2では腎移植のため,免疫抑制薬内服中であり,より長い期間の治療が必要であると考えられた.
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