Japanese
English
特集 細菌・抗酸菌感染症
ハンセン病の1例
Hansen’s Disease
合田 聖子
1
,
中村 和子
1
,
石井 則久
2
,
千葉 由幸
1
Seiko GODA
1
,
Kazuko NAKAMURA
1
,
Norihisa ISHII
2
,
Yoshiyuki CHIBA
1
1国立病院機構災害医療センター,皮膚科(主任:千葉由幸医長)
2国立感染症研究所ハンセン病研究センター
キーワード:
ハンセン病
,
BL型
,
外国出身者
,
皮膚スメア検査
Keyword:
ハンセン病
,
BL型
,
外国出身者
,
皮膚スメア検査
pp.1203-1206
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000864
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44歳,米国籍女性。フィリピン,セブ島出身。42歳頃顔面の皮疹に気づき,約1年後に近医でハンセン病と診断され治療を開始し,その1カ月後に当科を受診した。顔面・四肢に知覚低下を伴う紅褐色斑が多発し,組織学的に真皮から皮下組織に類上皮細胞肉芽腫と泡沫細胞を認め,皮膚スメア検査でらい菌を検出した。BL型ハンセン病と診断し,多剤併用療法を開始した。経過中軽い神経炎を認めたが徐々に改善,米国に帰国することとなったため同国医療機関に継続加療を依頼した。ハンセン病は早期発見・治療により重篤な後遺症を残さないことが重要である。また治療開始後は治療薬の副作用やらい反応,末梢神経障害に伴う症状などを注意深く観察する必要がある。
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