Japanese
English
症例報告
前額部の難治性皮膚瘻孔を契機に診断された人工骨置換部の硬膜外膿瘍の1例
A case of epidural abscess at the site of artificial bone replacement diagnosed after close examination of refractory fistula on the forehead
竹島 良輔
1
,
野々垣 彰
1
,
北原 祐里恵
1
,
榊原 萌
1
,
小原 明希
1
,
福井 敦
1
,
玉木 毅
1
Ryousuke TAKESHIMA
1
,
Akira NONOGAKI
1
,
Yurie KITAHARA
1
,
Moe SAKAKIBARA
1
,
Aki KOHARA
1
,
Atsushi FUKUI
1
,
Takeshi TAMAKI
1
1国立国際医療研究センター病院皮膚科
1Division of Dermatology, Center Hospital of the National Center for Global Health and Medicin, Tokyo, Japan
キーワード:
硬膜外膿瘍
,
頭蓋内硬膜外膿瘍
,
HIV感染症
,
皮膚瘻孔
,
皮膚潰瘍
Keyword:
硬膜外膿瘍
,
頭蓋内硬膜外膿瘍
,
HIV感染症
,
皮膚瘻孔
,
皮膚潰瘍
pp.947-951
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207439
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 48歳,男性.HIV感染症に対し多剤併用療法施行中.HIV-RNA量は検出限界未満とコントロールは良好であった.約20年前に他院にてくも膜下出血の治療歴あり,治療に伴い人工骨・人工硬膜を用いた頭蓋形成術を施行されるも感染をきたし再形成術を施行された.初診1か月前に前額部を打撲し,肉芽・潰瘍・排膿を認めるようになり当科を受診した.皮膚生検施行するも悪性所見を認めず,抗酸菌,真菌,細菌培養検査で有意な菌検出はなかった.ドキシサイクリン内服,創傷処置を開始とした.治療開始後もわずかに潰瘍の縮小を認めるも難治であった.治癒,診断目的に全切除施行すると,皮膚潰瘍の皮下に瘻孔を伴う人工骨を認め,瘻孔より排膿を認めた.MRIを施行し硬膜外膿瘍の診断となった.その後,他院脳外科にて人工骨除去術・外科的排膿術施行し改善した.繰り返す皮膚瘻孔,皮膚潰瘍を認める患者で,手術歴や人工物挿入歴ある場合には画像評価が重要である.
Copyright © 2024, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.