Japanese
English
症例報告
結節性硬化症と関節リウマチを合併した1例
A case of tuberous sclerosis concomitant with rheumatoid arthritis
酒井 伽奈
1
,
川口 亜美
1
,
田中 美奈子
1
,
上中 智香子
1
,
山本 有紀
1
,
神人 正寿
1
,
岩橋 吉史
2,3
Kana SAKAI
1
,
Ami KAWAGUCHI
1
,
Minako TANAKA
1
,
Chikako KAMINAKA
1
,
Yuki YAMAMOTO
1
,
Masatoshi ZINNIN
1
,
Yoshifumi IWAHASHI
2,3
1和歌山県立医科大学皮膚科
2和歌山県立医科大学人体病理学教室
3和歌山県立医科大学病理診断科
1Department of Dermatology, Wakayama Medical University, Wakayama, Japan
2Wakayama Medical University, Wakayama, Japan
3Department of Pathology, Wakayama Medical University, Wakayama, Japan
キーワード:
結節性硬化症
,
Koenen腫瘍
,
関節リウマチ
,
mTOR
,
mTORC1
Keyword:
結節性硬化症
,
Koenen腫瘍
,
関節リウマチ
,
mTOR
,
mTORC1
pp.523-526
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207343
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要約 40歳台,女性.小学生時に結節性硬化症と診断され,46歳時より関節リウマチと診断され,メトトレキサートを開始した.48歳時に両足趾爪下に多発する皮膚結節について手術を希望され,受診した.約4か月後に,最も大きい左第5足趾皮膚結節の全切除術を施行した.結節性硬化症と関節リウマチの合併例は2001〜2023年の範囲内では,今回が初の報告となる.両者の関係性について,自験例ではKoenen腫瘍の増大と関節リウマチの臨床経過が関連していたことより,CD8陽性T細胞におけるmTOR(mechanistic target of rapamycin)の活性化により,関節リウマチの病勢の悪化やKoenen腫瘍の増大をきたした可能性があると考えた.
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