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あとがき
渡辺 大輔
pp.184
発行日 2024年4月10日
Published Date 2024/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207308
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3月に入ってからの寒さで今年の桜の開花は遅かったが,コロナパンデミック後初めてのほぼ自由な花見で各地は賑わっている.ところで,この増刊号「最近のトピックス」のあとがきは,編集委員が持ち回りで書いている.前回の筆者の担当は4年前,つまり2020年の春の執筆だった,そう,SARS-CoV-2の流行が全国的なものとなり,最初の緊急事態宣言が発出される直前であった.雑誌を引っ張り出して読み返してみたら,筆者の感じた“あのとき”の緊迫感や困惑が滲んではいるが,また未来への希望が書かれたものとなっていて,当時のことがまざまざと思い起こされた.興味ある方は読み返していただきたい.
本誌を読むと,パンデミック中のこの4年間も皮膚科学の研究,臨床の歩みは止まっていないことを改めて実感する.昔からある疾患の新たな知見,新規の疾患概念やエムポックスのような感染症,また新しい検査法や診断法およびバイオマーカーの発見,そして続々と上市される新薬の情報など,この一年の皮膚科の全方面の進歩が実感できる1冊となっている.毎年のことながら快く依頼に応じ,素晴らしい原稿をお寄せいただいた執筆者の先生方に深く感謝したい.
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