Japanese
English
症例報告
多種類の免疫組織化学染色によりモノクローナリティを証明しえた免疫グロブリンλ鎖由来の結節性皮膚アミロイドーシスの1例
A case of nodular cutaneous amyloidosis with deposition of immunoglobulin λ chain requiring multiple immunohistochemical staining for proving monoclonality
青山 和弘
1
,
宮地 秀明
1
,
竹田 勇輔
2
,
栗山 元根
3
,
岸本 充
4
,
植田 光晴
5
,
松江 弘之
1
Kazuhiro AOYAMA
1
,
Hideaki MIYACHI
1
,
Yusuke TAKEDA
2
,
Motone KURIYAMA
3
,
Takashi KISHIMOTO
4
,
Mitsuharu UEDA
5
,
Hiroyuki MATSUE
1
1千葉大学大学院医学研究院皮膚科学
2千葉大学医学部附属病院血液内科
3千葉大学医学部附属病院形成外科
4千葉大学大学院医学研究院病態病理学
5熊本大学大学院生命科学研究部脳神経内科学
1Department of Dermatology, Graduate School of Medicine, Chiba University, Chiba, Japan
2Department of Hematology, Chiba University Hospital, Chiba, Japan
3Department of Plastic surgery, Chiba University Hospital, Chiba, Japan
4Department of Molecular Pathology, Graduate School of Medicine, Chiba University, Chiba, Japan
5Department of Neurology, Graduate School of Medical Sciences, Kumamoto University, Kumamoto, Japan
キーワード:
結節性皮膚アミロイドーシス
,
免疫グロブリン軽鎖
,
免疫組織化学染色
,
顔面
,
形質細胞
Keyword:
結節性皮膚アミロイドーシス
,
免疫グロブリン軽鎖
,
免疫組織化学染色
,
顔面
,
形質細胞
pp.451-456
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207019
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要約 41歳,女性.初診3年前から右鼻翼部に紅斑が出現し,緩徐に増大したため紹介初診された.同部位に20×15 mm大の表面平滑な紅色結節を認め,皮膚生検を施行した.真皮に好酸性に染色される無構造物質の沈着を認め,DFS染色,Congo-Red染色陽性であったが,市販の抗κ鎖抗体と抗λ鎖抗体では軽鎖制限は確認されなかった.しかし,抗軽鎖定常領域抗体である抗κ(116-133)抗体と抗λ(118-134)抗体で免疫組織化学染色を再検討したところ,λ鎖のみ陽性であった.全身検索にて他臓器病変はなく,結節性皮膚アミロイドーシスと診断した.初診1年4か月後に部分切除による減量術を施行し,皮疹はやや増悪あるが,明らかな全身症状は術後3年9か月なく経過している.結節性皮膚アミロイドーシスは通常モノクローナルな免疫グロブリン軽鎖の沈着が認められるが,一般的に用いられている免疫組織染色ではモノクローナリティを確認できない場合があり,適切な抗体パネルでの解析が望ましい.
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