Japanese
English
症例報告
陰茎に生じ糖尿病を合併した皮膚限局性結節性アミロイドーシスの1例
A case of localized cutaneous nodular amyloidosis of the penis complicated with diabetes
岩田 和子
1
,
松本 賢太郎
1
,
嶋津 苗胤
1
,
小楠 浩二
2
Kazuko IWATA
1
,
Kentaro MATSUMOTO
1
,
Kiyo SHIMAZU
1
,
Koji OGUSU
2
1静岡済生会総合病院皮膚科
2おぐす皮ふ科クリニック
1Division of Dermatology, Shizuoka Saiseikai General Hospital, Shizuoka, Japan
2Ogusu Dermatology Clinic, Shizuoka, Japan
キーワード:
皮膚限局性結節性アミロイドーシス
,
結節性皮膚アミロイドーシス
,
陰茎
,
形質細胞
,
糖尿病
Keyword:
皮膚限局性結節性アミロイドーシス
,
結節性皮膚アミロイドーシス
,
陰茎
,
形質細胞
,
糖尿病
pp.1111-1115
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206542
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要約 37歳,男性.初診の約3年前より陰茎に淡紅色,表面平滑な結節を認めた.近医を受診し冷凍凝固療法で治療が開始されたが改善なく紹介され受診した.病理組織所見では,真皮全層にびまん性に好酸性無構造物質があり,コンゴーレッド染色とdirect fast scarlet(DFS)染色で橙赤色に染まり,抗AL(κ)抗体による免疫染色で陽性であった.全身検索により全身性アミロイドーシスは否定され,皮膚限局性結節性アミロイドーシス(localized cutaneous nodular amyloidosis:LCNA)と診断した.LCNAはSjögren症候群に合併例することがあるとされている.今までにLCNAと糖尿病の合併の報告はなかった.糖尿病を合併し,陰茎に生じたLCNAの報告は稀で本邦では初の報告となる.慢性刺激や摩擦などの外的刺激が誘因の1つとなって発症する可能性が示唆されており,自験例でも外的刺激が関与している可能性を推察した.
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