症例
皮膚限局性結節性アミロイドーシスの1例
岡野 達郎
1
,
木村 聡子
1
,
奥平 あずさ
1
,
川上 民裕
1
,
相馬 良直
1
1聖マリアンナ医科大学,皮膚科学教室(主任:相馬良直教授)
キーワード:
アミロイド
,
免疫グロブリン軽鎖
,
皮膚限局性結節性アミロイドーシス
,
全身性アミロイドーシス
Keyword:
アミロイド
,
免疫グロブリン軽鎖
,
皮膚限局性結節性アミロイドーシス
,
全身性アミロイドーシス
pp.1725-1728
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000250
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84歳,男性。約10年前より下顎と後頭部に皮疹が出現し徐々に増大した。下顎正中近くに5cm大の常色,弾性軟の多房性腫瘤があり,右下顎には扁平隆起した紅色の結節を認めた。また,頭頂部と後頭部にも扁平隆起した淡紅色結節と局面を認め,一部で黄色を呈していた。病理組織学的所見では真皮全層に淡い好酸性の無構造物質を認め,congo red染色,direct fast scarlet染色陽性。免疫グロブリン軽鎖(λ鎖)陽性の形質細胞浸潤を伴っていた。身体所見および血液・画像検査所見より全身性アミロイドーシスは否定的であり,皮膚限局性結節性アミロイドーシスと診断した。本症はまれではあるが,顔面に発症することが多く整容面で問題になりやすいと思われた。
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