Japanese
English
症例報告
超音波検査が異物検出に有用であった外傷性異物の2例
Two cases of traumatic foreign body penetration successfully diagnosed and detected by ultrasonography
加部 幸子
1
,
田中 隆光
1
,
鎌田 昌洋
1
,
大西 誉光
1
,
多田 弥生
1
Yukiko KABE
1
,
Takamitsu TANAKA
1
,
Masahiro KAMATA
1
,
Takamitsu OHNISHI
1
,
Yayoi TADA
1
1帝京大学医学部皮膚科学講座
1Department of Dermatology, Teikyo University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
外傷性異物
,
画像診断
,
超音波検査
Keyword:
外傷性異物
,
画像診断
,
超音波検査
pp.767-771
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206781
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要約 症例1:4歳,男児.2か月前に転倒し下顎を打撲.1か月前から同部位に結節が出現したため受診した.初診時は半米粒大の紅斑で側方の青色調の下床に米粒大の弾性硬の結節を認めた.超音波検査にて1.2mm大の高エコーと周囲に輪状の低エコーを示した.同部より3mm大の石が摘出された.症例2:52歳,女性.1か月前にガラスが手指に刺さり,自分で抜いたが圧痛が残存したため受診した.右示指の中節指腹部に米粒大の弾性硬の皮下結節を認めた.超音波検査にて2mm大の高エコーと周囲の低エコーに加え多重反射像が得られた.2mm大のガラス片が摘出された.X線では比較的頻度の多い異物である木片や小さい異物は検出しづらい.超音波検査では表在性の異物の検出には,素材・サイズを問わず有用であり,摘出術中リアルタイムの確認も容易にできるため,異物を疑う例では超音波検査が推奨される.
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