Japanese
English
症例報告
外頸静脈に発症したvenous aneurysmの1例
A case of venous aneurysm on external jugular vein
生野 由起
1
,
田中 隆光
1
,
多田 弥生
1
,
大西 誉光
1
,
渡辺 晋一
1
Yuki SHONO
1
,
Takamitsu TANAKA
1
,
Yayoi TADA
1
,
Takamitsu OHNISHI
1
,
Shinichi WATANABE
1
1帝京大学医学部皮膚科学講座
1Department of Dermatology, Teikyo University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
venous aneurysm
,
静脈脈瘤
,
超音波検査
Keyword:
venous aneurysm
,
静脈脈瘤
,
超音波検査
pp.981-984
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205248
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要約 59歳,男性.6か月前に右鎖骨部に自覚症状のない結節が出現し徐々に増大した.2か月前より疼痛が出現した.同部に外傷や中心静脈カテーテル挿入などの既往はない.右鎖骨上窩に25×20mm大のなだらかに隆起する常色の皮下結節を認めた.外頸静脈上にあり,体位による変化や結節の拍動は認めなかった.超音波検査では,結節は皮下に位置する低エコーの単房性で,内部エコーは同心円状を呈し,後方エコーは増強,側方エコーは認めなかった.カラードプラーでは結節内部には血流はなく,外頸静脈に接していた.全切除した病変の病理組織像では,赤血球,フィブリンを容れる類円形の囊腫を認めた.囊腫壁内側に血管内皮細胞を認め,CD34陽性だった.術後は合併症もなく,再発も認めていない.Venous aneurysmは比較的稀な疾患であるが,側頸部に軟らかな皮下結節をみた際には考慮し,超音波検査など施行し,血流や外頸静脈との位置と関係を確認する必要があると考える.
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