Japanese
English
症例報告
結節性痒疹様の臨床像を呈した抗ラミニンγ1類天疱瘡;結節型抗ラミニンγ1類天疱瘡
A case of anti-laminin γ1 pemphigoid resembling a prurigo nodularis;anti-laminin γ1 pemphigoid nodularis
栗田 昂幸
1
,
日野 治子
1
,
岩渕 千雅子
1
,
石井 文人
2
,
橋本 隆
3
Takayuki KURITA
1
,
Haruko HINO
1
,
Chikako IWABUCHI
1
,
Norito ISHII
2
,
Takashi HASHIMOTO
3
1公益財団法人日産厚生会玉川病院皮膚科
2久留米大学医学部皮膚科
3大阪市立大学大学院医学系研究科皮膚病態学
1Division of Dermatology, Nissan Tamagawa Hospital, Tokyo, Japan
2Department of Dermatology, Kurume University School of Medicine, Kurume, Japan
3Department of Dermatology, Osaka City University Graduate School of Medicine, Osaka, Japan
キーワード:
結節型抗ラミニンγ1類天疱瘡
,
抗ラミニンγ1類天疱瘡
,
抗p200類天疱瘡
,
結節型類天疱瘡
Keyword:
結節型抗ラミニンγ1類天疱瘡
,
抗ラミニンγ1類天疱瘡
,
抗p200類天疱瘡
,
結節型類天疱瘡
pp.119-124
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206266
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要約 69歳,男性.2年前から瘙痒を伴った紅斑が繰り返し出現し,2週間前から急激に皮疹が拡大した.初診時,全身にびらんと痂皮を有する紅褐色斑と小丘疹が多発し,痒疹様の結節が混在していた.顔面,下肢には小水疱がみられた.病理組織学的所見,免疫組織学的所見,免疫ブロット所見から,抗ラミニンγ1類天疱瘡と診断した.ステロイド外用,ミノサイクリン塩酸塩,ニコチン酸アミドを投与し,紅斑や小水疱は消失した.しかし,皮疹の多くは初診時にもみられた痒疹様の結節へと変化した.同部位の病理組織学的所見では,表皮下に裂隙の形成があり,水疱性変化の関与が示唆された.自験例を抗ラミニンγ1類天疱瘡の一亜型と考えている.本疾患でも,結節性痒疹様の臨床像を呈することがあることを認識しておく必要がある.
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