Japanese
English
症例
爪甲脱落症を伴った抗ラミニンγ1類天疱瘡
Anti-lamininγ1 pemphigoid with onychomadesis
松岡 廣
1
,
盛山 吉弘
1
,
古賀 浩嗣
2
,
石井 文人
2
Ko MATSUOKA
1
,
Yoshihiro MORIYAMA
1
,
Hiroshi KOGA
2
,
Norito ISHII
2
1総合病院土浦協同病院,皮膚科(主任:盛山吉弘部長)
2久留米大学医学部,皮膚科学教室
キーワード:
ラミニンγ1
,
尋常性乾癬
,
粘膜疹
,
爪甲脱落症
Keyword:
ラミニンγ1
,
尋常性乾癬
,
粘膜疹
,
爪甲脱落症
pp.339-342
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004463
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73歳,男性。頸部,腋窩より小水疱が出現し,眼球結膜充血と口腔粘膜びらんを伴ったため当科を初診した。その後,皮膚,粘膜症状が急速に増悪し,初診4日後に緊急入院となった。病理組織学的に表皮下水疱を認め,蛍光抗体間接法で基底膜真皮側にIgGが沈着していた。真皮抽出液を用いた免疫ブロット法で200kDa蛋白に陽性であり,抗ラミニンγ1類天疱瘡と診断した。ステロイド全身投与による初期治療を開始し,治療反応性は良好であった。皮膚症状改善後に手指の爪甲が基部から剝離し,その後脱落して新しい爪へと生え変わった。他の自己免疫性水疱症と同様に,抗ラミニンγ1類天疱瘡においても爪病変を合併することがあり,一症状として留意する必要がある。
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