Japanese
English
原著
皮膚混合腫瘍18例の病理組織学的検討
The histonathological analysis of 18 cases of mixed tumor of the skin
村澤 章子
1
,
木村 鉄宣
2
Shoko MURASAWA
1
,
Tetsunori KIMURA
2
1北海道勤労者医療協会中央病院皮膚科
2札幌皮膚病理研究所
1Division of Dermatology, Hokkaido Kin-I-Kyo Central Hospital
2Sapporo Institute for Dermatopathology
キーワード:
皮膚混合腫瘍
,
mixed tumor of the skin
,
アポクリン型
,
エクリン型
,
間質成分
Keyword:
皮膚混合腫瘍
,
mixed tumor of the skin
,
アポクリン型
,
エクリン型
,
間質成分
pp.295-299
発行日 2002年4月1日
Published Date 2002/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903889
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皮膚混合腫瘍18例の病理組織学的検討を行った.病理組織学的には,上皮成分は18例全例で腫瘍細胞が2層の上皮細胞よりなる大小不同の管腔を形成するアポクリン型の管腔構造を有しており,全例アポクリン型の皮膚混合腫瘍と診断した.間質成分は粘液腫様(myxoid)・軟骨様(chondroid)・線維性(fibrous)の3型に分類可能で,粘液腫様間質が18例,軟骨様間質が10例,線維性間質が18例に認められた.粘液腫様および軟骨様間質は互いに移行しヒアルロン酸を主成分としていることから,粘液腫様間質がより凝集し密になった状態が軟骨様間質を形成していると推測した.また,線維性間質は膠原線維を主成分としていた.ヒアルロン酸と膠原線維を産生しうる細胞としては線維芽細胞が挙げられ,皮膚混合腫瘍における間質の形成には線維芽細胞の関与が推測された.
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