Japanese
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特集 肉芽腫症
シクロスポリンが治療に有効であったWeber-Christian病の1例
Weber-Christian disease effectively treated with cyclosporine
藤本 真由
1
,
永井 諒
1
,
今井 康友
1
,
金澤 伸雄
1
Mayu FUJIMOTO
1
,
Makoto NAGAI
1
,
Yasutomo IMAI
1
,
Nobuo KANAZAWA
1
1兵庫医科大学,皮膚科学教室(主任:金澤伸雄主任教授)
キーワード:
Weber-Christian病
,
小葉性脂肪織炎
,
シクロスポリン
Keyword:
Weber-Christian病
,
小葉性脂肪織炎
,
シクロスポリン
pp.1635-1639
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003524
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27歳,女性。初診の半年前から右乳房に紅斑,板状硬結が出現した。当院乳腺外科で抗菌薬を投与されたが改善なく,顔面,背部,腰部,両下腿にも同様の硬結が拡大し,38℃台の発熱も認め当科を受診した。腰部の皮下硬結からの皮膚生検では,リンパ球を主体とする炎症細胞が浸潤する小葉性脂肪識炎の所見で,浸潤細胞はCD3,CD4,CD8,CD79a陽性,Granzyme B,TIA-1弱陽性であった。血液検査所見,病理組織学的所見よりWeber-Christian病と診断し,プレドニゾロン50mgより内服を開始した。解熱とともに皮疹は改善したがプレドニゾロンの漸減中に再燃し,シクロスポリン150mgの内服を併用し,その後症状は改善した。本疾患にシクロスポリンを使用した症例報告は少なく,まれと考え報告した。
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