Japanese
English
特集 間葉系腫瘍
巨大な耳介を呈した木村病に対してシクロスポリンが有効であった1例
Kimura’s disease with giant auricular mass successfully treated with cyclosporine
磯貝 理恵子
1
,
山田 秀和
1
,
岡嶋 馨
2
,
上田 𠮷生
3
Rieko ISOGAI
1
,
Hidekazu YAMADA
1
,
Kaoru OKAJIMA
2
,
Yoshio UEDA
3
1近畿大学奈良病院,皮膚科(主任:山田秀和教授)
2同,放射線腫瘍科,教授
3同,形成外科,准教授
キーワード:
木村病
,
巨大耳介腫瘤
,
副腎皮質ステロイド薬
,
放射線治療
,
シクロスポリン
Keyword:
木村病
,
巨大耳介腫瘤
,
副腎皮質ステロイド薬
,
放射線治療
,
シクロスポリン
pp.1209-1213
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002733
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52歳,女性。数年前から右前胸部と左耳珠に自覚症状のない腫瘤が出現した。IgE,好酸球が高値であり,組織所見で大小リンパ濾胞の集簇と著明な好酸球浸潤を認め,木村病と診断した。難治性であり,ステロイド局注,ステロイド内服,外科的手術,放射線治療,オマリズマブ投与を行った。耳介は治療抵抗性であり,強い痒みを伴った巨大な耳介となった。シクロスポリン投与を行い,痒みが軽快し,徐々に耳介の大きさも縮小した。副作用に注意しながら,現在投与続行中である。木村病の発生部位として耳介はまれであるが,形状的に外科的切除や放射線治療が困難であり,全身療法としてのシクロスポリンが有効であった。
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