小児線状強皮症に対してシクロスポリン内服が有効であった2例

Two Cases of Juvenile Linear Scleroderma Effectively Treated with Oral Cyclosporine

線状強皮症は皮膚の硬化と萎縮によって，整容面の問題だけではなく不可逆的な筋や関節の拘縮をきたしうる。小児発症が多く，治療効果と副作用の点から治療の選択に苦慮することが多い。われわれは，小児の四肢に生じた線状強皮症2例に対してシクロスポリン内服療法を行ったところ，1例は症状の改善を認め，1例では進行を抑制することができた。ともに経過中に重大な有害事象を生じず，小児のシクロスポリン内服療法は治療の選択肢として有力であると考えた。