Japanese
English
症例報告
ステロイド局所注射が有効であった好酸球性血管リンパ球増殖症の1例
A case of angiolymphoid hyperplasia with eosinophilia successfully treated by intralesional triamcinolone acetonide
佐々木 洋香
1
,
野村 尚史
2
,
渋谷 信介
3
,
濱井 公平
1
Hiroka SASAKI
1
,
Takashi NOMURA
2
,
Shinsuke SHIBUYA
3
,
Kohei HAMAI
1
1大阪府済生会野江病院皮膚科
2京都大学医学部大学院医学研究科皮膚科
3大阪府済生会野江病院病理診断科
1Division of Dermatology, Osaka Saiseikai Noe Hospital, Osaka, Japan
2Department of Dermatology, Graduate School of Medicine, Kyoto University, Kyoto, Japan
3Division of Pathology, Osaka Saiseikai Noe Hospital, Osaka, Japan
キーワード:
好酸球性血管リンパ球増殖症
,
木村病
,
ステロイド局所注射
Keyword:
好酸球性血管リンパ球増殖症
,
木村病
,
ステロイド局所注射
pp.335-340
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205359
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要約 42歳,男性.1年前から左頰部に褐色調の紅斑局面を自覚していた.近医で抗菌薬を投与されたが無効だったため当科を紹介受診した.皮膚生検による病理組織所見で,表皮直下から皮下脂肪織層にかけて,好酸球を混じる炎症細胞の浸潤,毛細血管の増生,血管内皮細胞の腫大と内腔への突出を認めたことから好酸球性血管リンパ球増殖症(angiolymphoid hyperplasia with eosinophilia:ALHE)と診断した.トリアムシノロンアセトニドの局所注射が奏効し局面は平坦化した.一般的にALHEの治療は,外科的切除が選択される.しかし顔面に発症したALHEは,整容的ないし侵襲的観点から単純切除が困難なこともある.ALHEに対するステロイド局所注射は,その有効性,低侵襲性,簡便性から第一選択療法の1つとすべきと考える.
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