--------------------
あとがき
加藤 則人
pp.192
発行日 2019年4月10日
Published Date 2019/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205747
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
平成元年に皮膚科医になってから丸30年が経ちました.いまや“平成おじさん”と呼ばれる小渕恵三官房長官(当時)が新しい元号が「平成」であることを発表した,あの瞬間を最近のテレビ番組で初めて見たという平成生まれの医師が増えてきています.最近,平成の30年間に起こったできことを振り返る企画がwebやテレビで多く特集されていますが,特に科学技術の進歩がわれわれの生活を大きく変えたことを痛感します.
平成元年当時は,文献検索と言えば,ほこりっぽい図書館にこもって重くて分厚い医学中央雑誌やIndex Medicusを山積みにして,タイトルに含まれるキーワードを何時間もかけて調べ上げることでした.カルテは所見や処方,検査項目などを手書きし,その後に処方箋と検査箋にも(入院患者の場合はさらにナースへの指示簿にも)手書きしましたが,今やすべて電子カルテになっています.私も,最近では書類に署名のために4文字を書くことすら億劫になり,受験時代から続いたペンだこも平坦化しています.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.