Japanese
English
症例報告
ニボルマブ開始1年3か月後に間質性肺炎を発症した進行期悪性黒色腫の1例
A case of interstitial pneumonitis occurring one year and three months later after nivolumab initiation
小林 佑佳
1
,
小澤 健太郎
1
,
米澤 陽子
2
,
爲政 大幾
1,3
Yuka KOBAYASHI
1
,
Kentaro OZAWA
1
,
Yoko YONEZAWA
2
,
Taiki ISEI
1,3
1国立病院機構大阪医療センター皮膚科
2大阪警察病院皮膚科
3大阪国際がんセンター腫瘍皮膚科
1Division of Dermatology, National Hospital Organization Osaka National Hospital, Osaka, Japan
2Division of Dermatology, Osaka Police Hospital, Osaka, Japan
3Division of Dermatological Oncology, Osaka International Cancer Institute, Osaka, Japan
キーワード:
悪性黒色腫
,
ニボルマブ
,
間質性肺炎
Keyword:
悪性黒色腫
,
ニボルマブ
,
間質性肺炎
pp.71-77
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205620
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要約 77歳,男性.背部悪性黒色腫,肺転移,多発リンパ節転移に対して他院にてニボルマブ(2mg/kg)を,12回まで副作用なく投与された.肺転移巣は縮小傾向にあったが,多発リンパ節転移が増大傾向にあったため,ニボルマブ開始1年1か月後に当科を紹介され受診した.当科での精査でニボルマブの効果はSDと判断し,ニボルマブを継続した.ニボルマブ開始1年3か月後,特に自覚症状はなかったが,定期CT検査にて間質性肺炎を認めたため,ニボルマブを休薬し,プレドニゾロン(PSL)1mg/kg/日の投与を開始した.CT所見の改善を確認してPSLを漸減し中止したが,中止後に間質性肺炎の再燃を認め,再度PSLを投与した.現在投与を終了したが,症状の再燃はない.ニボルマブによる副作用は投与期間の長短に関わらず出現することを認識し,また出現した際には十分な量のPSL治療後,早期に現疾患に対する治療の再開を検討する必要があると考えた.
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