Japanese
English
症例報告
PET-CTで患側膝部に滑膜炎による異常集積を認めた病期ⅢC第2趾悪性黒色腫の1例
A case of stage ⅢC malignant melanoma with atypical uptake on the knee of the affected limb on PET/CT due to synovitis
雪野 祐莉子
1
,
栗原 佑一
1
,
八代 聖
1
,
久保 亮治
1
,
安西 秀美
2
,
菊田 一貴
3
,
森岡 秀夫
3
,
川井田 みほ
4
,
舩越 建
1
Yuriko YUKINO
1
,
Yuichi KURIHARA
1
,
Kiyoshi YASHIRO
1
,
Akiharu KUBO
1
,
Hidemi ANZAI
2
,
Kazutaka KIKUTA
3
,
Hideo MORIOKA
3
,
Miho KAWAIDA
4
,
Takeru FUNAKOSHI
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
2川崎市立井田病院皮膚科
3慶應義塾大学医学部整形外科学教室
4慶應義塾大学医学部病理学教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine, Tokyo, Japan
2Division of Dermatology, Kawasaki Municipal Ida Hospital, Kawasaki, Japan
3Department of Orthopedics, Keio University School of Medicine, Tokyo, Japan
4Department of Pathology, Keio University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
悪性黒色腫
,
色素性絨毛結節性滑膜炎
,
FDG-PET/CT
,
P(Popliteal)領域
Keyword:
悪性黒色腫
,
色素性絨毛結節性滑膜炎
,
FDG-PET/CT
,
P(Popliteal)領域
pp.65-70
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205619
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要約 76歳,女性.左第2趾原発の悪性黒色腫に対し,転移検索目的にFDG-PET/CTを施行したところ原発巣の他同側の左膝と左鼠径部にFDGの集積を認めた.足趾離断,膝病変切除および鼠径リンパ節郭清を行った.病理組織像で原発巣と左鼠径リンパ節は悪性黒色腫であったが,膝病変はCD68陽性泡沫状細胞が増生しており,悪性黒色腫の転移ではなく,色素性絨毛結節性滑膜炎であった.術後は悪性黒色腫に対しインターフェロンβ維持療法を行っていたが,肺転移を認めたためニボルマブ投与へ変更した.下垂体性副腎不全および認知症を発症したため治療を中止したが,3年3か月時点で生存中である.FDG-PET/CTは悪性腫瘍の転移巣検索として広く使用されているが,FDG集積を認める病変として悪性腫瘍以外にも炎症疾患や感染症,良性腫瘍があり注意を要する.本症では術前の画像検査のみでは色素性絨毛結節性滑膜炎と診断できなかった.非典型的なFDG集積を認めた場合は組織診を含め追加検査が必要と考えた.
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