Japanese
English
症例報告
ジアミノジフェニルスルホンが奏効した顔面肉芽腫の1例
A case of granuloma faciale successfully treated with diaminodiphenyl sulfone
西岡 美南
1
,
岩平 紘佳
1
,
中村 彩
1
,
八尋 知里
1
,
山本 哲久
1
,
見目 和崇
2
Mina NISHIOKA
1
,
Hiroka IWAHIRA
1
,
Aya NAKAMURA
1
,
Chisato YAHIRO
1
,
Akihisa YAMAMOTO
1
,
Kazutaka KEMMOKU
2
1宝塚市立病院皮膚科
2宝塚市立病院形成外科
1Division of Dermatology, Takaradzuka City Hospital, Takarazuka, Japan
2Division of Plastic Surgery, Takaradzuka City Hospital, Takarazuka, Japan
キーワード:
顔面肉芽腫
,
ジアミノジフェニルスルホン
Keyword:
顔面肉芽腫
,
ジアミノジフェニルスルホン
pp.783-787
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205525
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要約 42歳,女性.左頰部に暗紫色局面を認めた.生検病理組織像にてgrenz zoneを認め,真皮内および一部の皮下脂肪織に,好中球の目立つ,形質細胞,組織球,好酸球を混じる種々の細胞からなるびまん性の炎症細胞浸潤を認めた.臨床像と合わせ顔面肉芽腫と診断した.顔面肉芽腫は血管炎所見をしばしば伴うとされているが,自験例では内皮細胞の膨化,血管周囲に核塵を認めるものの,赤血球の血管外漏出やフィブリノイド変性は認めなかった.ステロイドの外用,タクロリムス軟膏の外用後に残存する皮疹に対してジアミノジフェニルスルホン(DDS)75mgの内服を開始したところ,皮疹は著明に軽快した.顔面肉芽腫の治療法は確立されておらず,慢性に経過し,治療抵抗性なことが多いとされているが,顔面肉芽腫の治療の際に,DDSは選択肢の1つになると考えられた.
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