Japanese
English
特集 水疱症
ジアミノジフェニルスルホンによる薬剤性過敏症症候群を発症後,急激な増悪を認めた落葉状天疱瘡の1例
Rapid aggravation of pemphigus foliaceus after the occurrence of druginduced hypersensitivity syndrome due to diaminodiphenyl sulfone
新島 靖子
1,2
,
渡邉 玲
1
,
川喜田 遥香
1
,
井上 紗惠
1
,
藤澤 康弘
1
,
藤本 学
1,3
Yasuko NIIJIMA
1,2
,
Rei WATANABE
1
,
Haruka KAWAKITA
1
,
Sae INOUE
1
,
Yasuhiro FUJISAWA
1
,
Manabu FUJIMOTO
1,3
1筑波大学医学医療系,皮膚科
2新松戸中央総合病院,皮膚科
3大阪大学大学院医学系研究科,皮膚科学(主任:藤本 学教授)
キーワード:
落葉状天疱瘡
,
薬剤性過敏症症候群
,
ジアミノジフェニルスルホン
,
ミコフェノール酸モフェチル
Keyword:
落葉状天疱瘡
,
薬剤性過敏症症候群
,
ジアミノジフェニルスルホン
,
ミコフェノール酸モフェチル
pp.14-18
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002338
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
33歳,女性。初診1カ月前より躯幹に紅斑が出現した。抗デスモグレイン1抗体価上昇と病理組織学的所見から落葉状天疱瘡と診断した。ジアミノジフェニルスルホンが有効であったが,内服22日目に薬剤性過敏症症候群を発症し,著明な肝障害を伴った。薬剤性過敏症症候群治療中,体幹・顔面に紅斑,びらんが再燃,急速に拡大し,抗体価の急激な上昇を伴った。内服プレドニゾロン増量,ステロイドパルス療法(メチルプレドニゾロン1000mg/日),シクロスポリン内服にて病勢を抑えられなかったが,血漿交換,ミコフェノール酸モフェチルの追加後徐々に軽快した。薬剤性過敏症症候群発症が落葉状天疱瘡の急激な増悪に影響したと考えた。
Copyright © 2021, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.