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文献紹介 神経線維腫症1型に関連する叢状神経線維腫におけるセルメチニブの効果
増田 容子
1
1慶應義塾大学
pp.781
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205524
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叢状神経線維腫(plexiform neurofibroma:PNs)は,神経線維腫症1型(neurofibromatosis type 1:NF-1)の20〜50%に発症し,神経束に沿って増殖する.MAPK(RAS-マイトジェン活性化プロテインキナーゼ)シグナル伝達の活性化を特徴とする疾患であるが,現在有効な薬物療法はないといわれている.
本論文では,NF-1および手術不能なPNsを有する小児を対象に,MAPKK(MEK)1/2の選択的経口阻害薬であるセルメチニブの最大耐用量を決定し,血漿中薬物動態を評価する目的で,第Ⅰ相試験を行っている.セルメチニブの投与方法は,継続投薬スケジュール(28日サイクル)で,20〜30mg/m2を1日2回とした.治療効果は,MRI解析により叢状神経線維腫の容積の変化を測定することで評価された.
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