Japanese
English
症例報告
根管治療薬(ペリオドン®)の含有成分パラホルムアルデヒドによるアナフィラキシーの1例
A case of anaphylaxis due to formaldehyde during root canal treatment by Periodon® containing paraformaldehyde
田中 博子
1
,
伊藤 崇
1
,
黒沼 亜美
1
,
関東 裕美
1
,
石河 晃
1
Hiroko TANAKA
1
,
Takashi ITO
1
,
Ami KURONUMA
1
,
Hiromi KANTO
1
,
Akira ISHIKO
1
1東邦大学医学部皮膚科学講座(大森)
1The Department of Dermatology, School of Medicine, Toho University, Tokyo, Japan
キーワード:
根管治療薬
,
ペリオドン®
,
パラホルムアルデヒドアレルギー
,
プリックテスト
Keyword:
根管治療薬
,
ペリオドン®
,
パラホルムアルデヒドアレルギー
,
プリックテスト
pp.499-504
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205456
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要約 38歳,女性.2016年7月,近医歯科で歯根管処置を行われ,約6時間後に呼吸苦と瘙痒感,12時間後に全身に瘙痒性紅斑が出現し当院を受診した.ステロイド内服加療に抵抗性であったが,歯根管を除去したところ軽快した.加療後に実施したプリックテストでは,局麻剤を含め全て陰性であったが,パッチテスト,スクラッチパッチテストでは歯根管治療薬ペリオドン,ホルムアルデヒドで陽性を呈した.歯根管を外し軽快したことと皮膚テストの結果から,ペリオドン®中のパラホルムアルデヒドによる即時型アレルギーと考えた.歯科治療後のアナフィラキシーや蕁麻疹などの症状を見た場合は,歯科治療材料が原因である可能性も念頭に置くべきと考える.
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