Japanese
English
症例報告
重症虚血肢による皮膚潰瘍に対して経皮的血管形成術後に陰圧閉鎖療法を用いて骨癒合が得られた1例
A case of skin ulcers and a dislocation resulted from critical limb ischemia successfully treated with percutaneous transluminal angioplasty and negative pressure wound therapy
安水 真規子
1
,
黒岡 定浩
1
,
鶴田 大輔
2
Makiko YASUMIZU
1
,
Sadahiro KUROOKA
1
,
Daisuke TSURUTA
2
1大東中央病院皮膚科
2大阪市立大学大学院医学部研究科皮膚病態学
1Division of Dermatology, Daito Central Hospital, Daito, Japan
2Department of Dermatology, Osaka City University Graduate School of Medicine, Osaka, Japan
キーワード:
重症虚血肢
,
陰圧閉鎖療法
,
皮膚潰瘍
,
分層植皮固定術
,
骨癒合
Keyword:
重症虚血肢
,
陰圧閉鎖療法
,
皮膚潰瘍
,
分層植皮固定術
,
骨癒合
pp.583-586
発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205157
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要約 92歳,女性.右下腿と足背に皮膚潰瘍が多発していた.上下肢血流比は右側で0.19と低下しており下肢動脈造影CT画像にて右浅大腿動脈下端から膝下動脈に35mmの完全閉塞がみられ,重症虚血肢による皮膚潰瘍と診断した.経皮的血管形成術を行ったが右足背第I趾中足趾関節と右踵骨が露出した皮膚潰瘍は難治性であった.陰圧閉鎖療法を行い肉芽形成を促した上でデブリードマンと分層植皮を行った.さらに植皮および脱臼していた右足背第I趾中足趾関節の固定に陰圧閉鎖療法を試みたところ,露出していた関節は骨癒合し植皮は生着,下肢の温存が可能であった.関節や骨が露出している潰瘍では切断術が行われることも多いが,今回陰圧閉鎖療法を用いることにより低侵襲で関節固定を行えた.
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