Japanese
English
治療
外傷に関連して発症した皮膚潰瘍に対する移動式陰圧維持管理装置を用いた植皮術
Skin grafting with the mobile negative-pressure maintenance device in the treatment of trauma associated skin ulcer
徳永 茉以
1
,
伊賀 那津子
1
,
登谷 昌美
1
,
遠藤 雄一郎
1
,
藤澤 章弘
1
,
谷岡 未樹
1
,
宮地 良樹
1
Mai TOKUNAGA
1
,
Natsuko IGA
1
,
Masami TOYA
1
,
Yuichiro ENDO
1
,
Akihiro FUJISAWA
1
,
Miki TANIOKA
1
,
Yoshiki MIYACHI
1
1京都大学大学院医学研究科皮膚生命科学講座皮膚科学分野
1Department of Dermatology, Graduate School of Medicine, Kyoto University, Kyoto, Japan
キーワード:
陰圧維持管理装置
,
陰圧閉鎖療法
,
植皮術
,
皮膚潰瘍
Keyword:
陰圧維持管理装置
,
陰圧閉鎖療法
,
植皮術
,
皮膚潰瘍
pp.919-923
発行日 2012年10月1日
Published Date 2012/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103442
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要約 症例1:72歳,女性.右踵部剝離骨折に対するギプス固定を契機に生じた右足背潰瘍・皮膚壊死に対して,デブリードマンを施行し,右足背の大部分を占める潰瘍が残った.下腿に重度の血流障害は認めず,局所の骨髄炎や筋・腱の壊死もなかった.陰圧閉鎖療法を用いて肉芽形成促進と植皮片固定を施行し,良好な植皮生着を認めた.症例2:84歳,女性.熱傷受傷後,約1か月経過しても治癒遷延している皮膚潰瘍が残存した.血流評価にて両下腿とも閉塞性動脈硬化症の所見を認めたため,経皮経管的血管形成術を施行した.両下腿ともに血流の改善を認めた.その後,両足の皮膚潰瘍に対する植皮術を施行した.陰圧閉鎖療法を用いて植皮片を固定し,良好な植皮生着を認めた.難治性の皮膚潰瘍や植皮片の固定が難しい症例に対して,陰圧閉鎖療法はその有効性が期待できる.
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