Japanese
English
増刊号特集 最近のトピックス2014 Clinical Dermatology 2014
4.皮膚疾患治療のポイント
陰圧閉鎖療法による分層植皮固定
Fixation of skin graft by negative-pressure wound therapy
谷岡 未樹
1
Miki TANIOKA
1
1京都大学大学院医学研究科皮膚生命科学講座皮膚科学分野
1Department of Dermatology, Graduate School of Medicine, Kyoto University, Kyoto, Japan
キーワード:
陰圧閉鎖療法
,
分層植皮固定術
Keyword:
陰圧閉鎖療法
,
分層植皮固定術
pp.122-124
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103983
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 陰圧閉鎖療法は創傷を閉鎖環境とするだけでなく,陰圧を加えることにより創傷治癒を促進させる物理療法である.陰圧閉鎖療法は,創傷の浮腫を軽減し,血流を増加させることで,肉芽の新生を促進する.また,滲出液の管理が簡便でありドレッシングの交換回数も簡素化できる.陰圧閉鎖療法についてはさまざまな応用が試みられているが,分層植皮術を行う際の固定方法としての工夫が報告されつつある.従来から分層植皮術を行う際の固定方法としてタイオーバー固定が行われてきた.タイオーバー固定は比較的煩雑な固定法であるのに対して陰圧閉鎖療法を用いた固定法は簡便で滲出液の管理が容易である.特に,固定の難しい凸面の植皮や四肢の植皮では有用である.筆者の自験例を供覧するとともに,陰圧閉鎖療法を用いた固定法について述べる.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.