Japanese
English
症例報告
皮膚型結節性多発動脈炎に伴う難治性皮膚潰瘍に免疫グロブリン大量静注療法が奏効した1例
A case of cutaneous polyarteritis nodosa with refractory cutaneous ulcer treated with intravenous immunoglobulin therapy
影本 善子
1
,
矢嶋 萌
1
,
遠藤 雄一郎
1
,
藤澤 章弘
1
,
谷岡 未樹
1
,
椛島 健治
1
,
宮地 良樹
1
Yoshiko KAGEMOTO
1
,
Moyu YAZIMA
1
,
Yuichiro ENDO
1
,
Akihiro FUJISAWA
1
,
Miki TANIOKA
1
,
Kenji KABASHIMA
1
,
Yoshiki MIYACHI
1
1京都大学大学院医学研究科皮膚生命科学講座皮膚科学分野
1Department of Dermatology, Graduate School of Medicine, Kyoto University, Kyoto, Japan
キーワード:
免疫グロブリン大量療法
,
皮膚型結節性多発動脈炎
,
皮膚潰瘍
Keyword:
免疫グロブリン大量療法
,
皮膚型結節性多発動脈炎
,
皮膚潰瘍
pp.122-126
発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103887
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要約 63歳,女性.1999年9月,両下腿に皮膚潰瘍が出現した.皮膚型結節性動脈炎(cutaneous polyarteritis nodosa:CPAN)の診断でステロイド5mg/日内服開始したが無効であった.ステロイドパルス,シクロスポリン内服,シクロホスファミドパルスも施行したが,皮膚潰瘍は寛解と増悪を繰り返した.2011年8月,皮膚潰瘍が急激に増悪し,神経障害性疼痛も生じた.経口ステロイドを20mg/日に増量したが潰瘍の拡大は止まらず,免疫グロブリン大量療法(intravenous immunoglobulin:IVIG)を施行した.施行後CRPの低下と皮膚潰瘍・疼痛の改善を認め,ステロイドの減量が可能となり,血管炎の良好なコントロールが得られた.壊死性血管炎の皮膚潰瘍・神経障害性疼痛に対してもIVIGの有用性が示唆された.
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