Japanese
English
症例報告
難治性の下腿潰瘍を呈した皮膚型結節性多発動脈炎の1例
A Case of Cutaneous Polyarteritis Nodosa Showing a Recurrent Leg Ulcer
小池 道明
1
,
飯田 昇
1
,
上原 直樹
1
,
清水 一夫
1
,
吉岡 好道
2
,
廣瀬 俊一
3
Michiaki KOIKE
1
,
Noboru IIDA
1
,
Naoki UEHARA
1
,
Kazuo SHIMIZU
1
,
Yoshimichi YOSHIOKA
2
,
Shunichi HIROSE
3
1順天堂伊豆長岡病院内科
2静岡市立静岡病院皮膚科
3順天堂大学医学部内科
1Department of Internal Medicine, Juntendo Izunagaoka Hospital
2Department of Dermatology, Shizuoka Municipal Hospital
3Department of Internal Medicine, Juntendo University, School of Medicine
キーワード:
皮膚型結節性多発動脈炎
,
下腿潰瘍
Keyword:
皮膚型結節性多発動脈炎
,
下腿潰瘍
pp.1165-1167
発行日 1990年11月1日
Published Date 1990/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900224
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52歳男性.昭和61年より右下腿の紅斑,腫脹,疼痛出現.その後潰瘍化してきたため,近医皮膚科に入院.下腿潰瘍の生検により,壊死性血管炎が認められ,他の全身症状がなかったことより,皮膚型結節性多発動脈炎と診断された.プロスタグランジンE1点滴,抗炎症剤にて一時潰瘍は改善したが,再び潰瘍が悪化してプレドニン15mgより開始したところ潰瘍は改善し,外来でプレドニンの減量中に再発し,今回の入院となった.1931年Lindbergは,内臓臓器障害がなく,組織学的に結節性多発動脈炎に一致する皮膚病変を呈する症候群を皮膚型結節性多発動脈炎とした.本症例も下腿潰瘍のみで,内臓臓器障害は認められていないが,ALP,LAP,γ-GTP,GPTが病態ともとに変化していた.入院後プレドニン30mgより開始し,再び潰瘍の改善を認めているが,今後の治療に免疫抑制剤等が必要になってくると考えられる.
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