Japanese
English
症例報告
骨粗鬆症を合併した皮膚型結節性多発動脈炎
Cutaneous polyarteritis nodosa with osteoporosis
新谷 久恵
1,2
,
荒田 次郎
1
,
下江 敬生
2
,
大野 貴司
3
Hisae NIIYA
1,2
,
Jiro ARATA
1
,
Keisei SHIMOE
2
,
Takashi OONO
3
1岡山大学医学部皮膚科学教室
2中国中央病院皮膚科
3岡山労災病院皮膚科
1Department of Dermatology, Okayama University School of Medicine
2Division of Dermatology, Chugoku Central Hospital
3Division of Dermatology, Okayama Rosai Hospital
キーワード:
皮膚型結節性多発動脈炎
,
骨粗鬆症
Keyword:
皮膚型結節性多発動脈炎
,
骨粗鬆症
pp.315-318
発行日 1996年4月1日
Published Date 1996/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901812
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22歳,女性.前腕の多発性紅色結節,著明な関節痛を主訴として来院.前腕皮疹部の生検標本で真皮深層の小動脈に壊死性血管炎の像が認められた.白血球増多,血小板増多,血清補体価上昇が認められ,明らかな内臓病変は認められなかった.皮膚型結節性多発動脈炎(PNC)と診断し,プレドニゾロン45mg/日から内服開始した.臨床症状は急速に改善された.左手関節X線にて骨粗鬆症が認められた.左手の諸筋肉の萎縮も存在した.近年,当初PNCと診断された症例で数年後に内臓病変の出現した例が報告されており,自験例もさらに長期にわたる経過観察が必要と思われる.現在のところプレドニゾロンは中止しているが完全にコントロールされ,筋萎縮も回復している.
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