Japanese
English
症例報告
メトトレキサート投与中の関節リウマチ患者の下腿に出現したB細胞リンパ腫の1例
A case of B-cell lymphoma in the leg of a rheumatoid arthritis patient under treatment with methotrexate
糟谷 啓
1
,
西尾 大介
2
,
松下 佳代
1
Akira KASUYA
1
,
Daisuke NISHIO
2
,
Kayo MATSUSHITA
1
1県西部浜松医療センター皮膚科
2スズキ(株)湖西工場
1Department of Dermatology,Hamamatsu Medical Center,Hamamatsu,Japan
2Suzuki Co. Kosai Plant,Kosai,Japan
キーワード:
メトトレキサート
,
B細胞リンパ腫
,
関節リウマチ
,
下腿潰瘍
Keyword:
メトトレキサート
,
B細胞リンパ腫
,
関節リウマチ
,
下腿潰瘍
pp.319-322
発行日 2010年4月1日
Published Date 2010/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102555
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要約 77歳,女性.関節リウマチ(RA)の治療でメトトレキサートを投与中,右下腿部に紅斑,熱感,および皮膚潰瘍が出現したため,当科を受診した.蜂窩織炎あるいはリウマチ性血管炎を疑って,セフジニルあるいはプレドニゾロン(PSL)5~15mg/日の内服とクロベタゾール軟膏外用により加療したが,紅斑は硬く隆起し,局面を形成した.病理組織像では,真皮の血管周囲に核異型性を有する大型細胞が浸潤していた.異型細胞は,CD20,CD79aが陽性,CD3,CD4,CD8が陰性で,B細胞リンパ腫と診断した.表在リンパ節の腫大はなかった.B細胞リンパ腫の診断の直後,急性間質性肺炎を発症し,メチルプレドニゾロンパルス療法と水溶性PSL30~40mg/日,および抗生剤の点滴で加療した.下腿の局面は消退したが,初診から2か月後に呼吸不全にて永眠した.
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