Japanese
English
症例
顔面のB細胞リンパ腫出現を契機に発症した皮膚寄生虫妄想症の高齢女性例
An Elder Female Case of Acarophobia Occurring after the Appearance of B Cell Lymphoma of the Face
前田 学
1
,
中村 博
2
Manabu MAEDA
1
,
Hiroshi NAKAMURA
2
1八幡病院,皮膚科,部長
2同,血液内科(岐阜大学,第Ⅰ内科)
キーワード:
B細胞リンパ腫
,
寄生虫妄想症
Keyword:
B細胞リンパ腫
,
寄生虫妄想症
pp.515-518
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001904
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90歳,女性。初診の1カ月前より右頰部に皮下硬結が出現している。エコー像で14.7×11.7×8mm大,内部に血流を伴う低エコー腫瘤を認め,皮膚生検の結果,原発性皮膚濾胞中心性リンパ腫(primary cutaneous follicle center lymphoma)と診断した。放射線療法を予定中の2カ月後,自宅で虫が身の回りに飛び跳ねているのに気づき,その虫と思わしきものを集めて,持参した。精査の結果,植物の棘と判明,皮膚寄生虫妄想症と診断した。十分な説明の結果,同意され,以後再燃をみない。悪性リンパ腫が難治な疾患との思いから,病変部の頰部に虫が侵入したことがその原因であるとの強い思い込みが発症原因と推察した。
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