Japanese
English
症例報告
抗BP230抗体を検出した疱疹状天疱瘡の1例
A case of herpetiform pemphigus with anti-BP230 antibody-positive
林 和人
1
,
若松 加奈恵
1
,
川口 敦子
1
,
峯村 徳哉
1
,
長谷 哲男
1
,
野下 秋恵
2
,
大山 文悟
3
,
橋本 隆
3
Kazuto HAYASHI
1
,
Kanae WAKAMATSU
1
,
Atsuko KAWAGUTI
1
,
Tokuya MINEMURA
1
,
Tetsuo NAGATANI
1
,
Akie NOGE
2
,
Bungo OHYAMA
3
,
Takashi HASHIMOTO
3
1東京医科大学八王子医療センター皮膚科学教室
2野下皮膚科
3久留米大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Hachioji Medical Center of Tokyo Medical University,Tokyo,Japan
2Noge Dermatology Clinic,Hachioji,Japan
3Department of Dermatology,The Kurume University School of Medicine,Kurume,Japan
キーワード:
抗BP230抗体
,
eosinophilic spongiosis
,
二重濾過血漿交換療法
,
疱疹状天疱瘡
Keyword:
抗BP230抗体
,
eosinophilic spongiosis
,
二重濾過血漿交換療法
,
疱疹状天疱瘡
pp.645-649
発行日 2009年8月1日
Published Date 2009/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102381
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要約 68歳,男性.2006年12月頃より上肢,体幹に紅斑出現.次第に掻痒の強い水疱が出現し全身へ拡大したため,近医受診.天疱瘡を疑われ,2007年1月9日当院紹介受診となった.初診時全身に紅斑,びらん,弛緩性水疱が認められた.粘膜病変は認められなかった.ELISA法で抗デスモグレイン(Dsg)1抗体,抗Dsg3抗体ともに陽性であった.免疫ブロット法で抗BP230抗体も陽性であった.組織標本では表皮に海綿状態が認められ,好酸球,リンパ球を主体とする表皮内細胞浸潤が認められた.表皮内の裂隙には滲出液の貯留を認めた.以上より,疱疹状天疱瘡と診断した.治療はミノサイクリン,抗アレルギー薬,ニコチン酸アミド,ミゾリビン,副腎皮質ステロイド内服に反応せず難治であったが,二重濾過血漿交換療法の併用により軽快した.
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