Japanese
English
症例報告
抗デスモグレイン1抗体陽性を示した疱疹状天疱瘡の1例
Herpetiform pemphigus with positive serum anti-desmoglein 1 antibody
近藤 直子
1
,
竹本 啓伸
1
,
鳴海 博美
1
,
野村 和夫
1
,
山本 欣一
2
Naoko KONDO
1
,
Hironobu TAKEMOTO
1
,
Hiromi NARUMI
1
,
Kazuo NOMURA
1
,
Kin-ichi YAMAMOTO
2
1青森県立中央病院皮膚科
2医療法人青栄会ヤマモト皮膚科
1Department of Dermatology, Aomori Prefectural Central Hospital
2Yamamoto Dermatology Clinic
キーワード:
疱疹状天疱瘡
,
抗デスモグレイン1抗体
,
表皮内水疱
,
eosinophilic spongiosis
Keyword:
疱疹状天疱瘡
,
抗デスモグレイン1抗体
,
表皮内水疱
,
eosinophilic spongiosis
pp.604-606
発行日 2002年7月1日
Published Date 2002/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412904025
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65歳,女性.躯幹・四肢に爪甲大から手拳大までの瘙痒を伴う境界明瞭な紅斑が出現,一部環状,一部地図状の紅斑が融合した局面を形成した.紅斑の辺縁には粟粒大の小水疱が配列し,一部にはびらん,痂皮化がみられた.病理組織では表皮内水疱を呈し,eosinophilic spongiosisを伴っていたが,明らかな棘融解細胞はみられなかった.蛍光抗体直接法では表皮細胞間にIgG,C3の沈着がみられたが,特にそれらは基底細胞間で強く発現していた.ELISA法では血中抗デスモグレイン1抗体が単独高値であった.以上より自験例を疱疹状天疱瘡と診断した.自験例は蛍光抗体直接法ではIgG,C3が基底細胞間で強く発現していたが,ELISA法では抗デスモグレイン1抗体が陽性という点が興味深いと思われた.
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