Japanese
English
今月の症例
自己免疫性好中球減少症に伴った壊疽性膿瘡の1例
A case of ecthyma gangrenosum induced by autoimmune neutropenia
中村 かおり
1
,
佐藤 良博
1
,
寺木 祐一
1
,
伊崎 誠一
1
Kaori NAKAMURA
1
,
Yoshihiro SATO
1
,
Yuichi TERAKI
1
,
Seiichi IZAKI
1
1埼玉医科大学総合医療センター皮膚科
1Department of Dermatology,Saitama Medical University,Saitama Medical Center,Kawagoe,Japan
キーワード:
壊疽性膿瘡
,
緑膿菌
,
自己免疫性好中球減少症
,
無顆粒球症
,
抗好中球抗体
Keyword:
壊疽性膿瘡
,
緑膿菌
,
自己免疫性好中球減少症
,
無顆粒球症
,
抗好中球抗体
pp.96-98
発行日 2009年2月1日
Published Date 2009/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102199
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要約 6歳,男児.発熱と右側腹部の黒色痂皮を伴う,ウズラ卵大の圧痛のある浸潤性紅斑を主訴に来院した.抗菌薬投与は効果なく,38℃の発熱とともに紅斑は拡大し,急速に打ち抜き状の潰瘍となった.皮疹部からの細菌培養で緑膿菌が検出されたが,血液培養では陰性であった.末梢血好中球数は81/μlと,無顆粒球症の状態であった.薬剤摂取はなく,抗好中球抗体が陽性であったことから,自己免疫性好中球減少症に伴った壊疽性膿瘡と診断した.G-CSFの投与により軽快した.壊疽性膿瘡の発症要因として好中球減少(無顆粒球症)の重要性を強調した.
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