Japanese
English
症例
全身に膿疱,黒色痂皮を伴う潰瘍が多発した緑膿菌による壊疽性膿瘡の1例
Pseudomonas aeruginosa-associated Ecthyma Gangrenosum with Disseminated Cutaneous Pustules and Black Necrotic Ulcers
浦崎 智恵
1
,
中村 聡子
1
,
小俣 渡
1
,
中野 倫代
2
Chie URASAKI
1
,
Satoko NAKAMURA
1
,
Wataru OMATA
1
,
Michiyo NAKANO
2
1総合病院国保旭中央病院,皮膚科(主任:小俣 渡部長)
2千葉大学大学院医学研究院,皮膚科学
キーワード:
壊疽性膿瘡
,
緑膿菌
,
黒色痂皮
,
多発潰瘍
,
膿疱
Keyword:
壊疽性膿瘡
,
緑膿菌
,
黒色痂皮
,
多発潰瘍
,
膿疱
pp.648-652
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001944
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71歳,女性。関節リウマチでメトトレキサートを内服していた。1週間前からの食欲不振,体動困難,全身に多発する膿疱,痂皮,潰瘍を主訴に救急搬送された。CRP 12.61mg/dlであり,膿疱内容物の培養からPseudomonas aeruginosaが検出された。血液培養は陰性だった。緑膿菌による壊疽性膿瘡と診断し,シプロフロキサシン600mg/日を18日間投与して軽快した。本症は免疫低下状態の患者に生じる深い潰瘍性病変で,原因菌は緑膿菌やMRSAを含む黄色ブドウ球菌であり,敗血症を伴う症例もある。本症を疑った際は,広域な抗菌薬の投与を開始すべきであると考えた。
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