Japanese
English
症例報告
抗癌剤中央調剤によるダカルバジン投与時に血管痛を生じた2例
Two cases of angiectasia due to dacarbazine under the central mixing of anti-cancer drugs
丸田 直樹
1
,
谷岡 未樹
1
,
松村 由美
1
,
是枝 哲
1
,
宮地 良樹
1
,
岡村 みや子
2
,
乾 賢一
2
Naoki MARUTA
1
,
Miki TANIOKA
1
,
Yumi MATSUMURA
1
,
Satoshi KOREEDA
1
,
Yoshiki MIYACHI
1
,
Miyako OKAMURA
2
,
Ken-ichi INUI
2
1京都大学大学院医学研究科皮膚科
2京都大学医学部附属病院薬剤部
1Department of Dermatology,Graduate School of Medicine,Kyoto University,Kyoto,Japan
2Department of Pharmacy,Kyoto University Hospital,Faculty of Medicine,Kyoto,Japan
キーワード:
抗癌剤無菌調整
,
ダカルバジン
,
血管痛
Keyword:
抗癌剤無菌調整
,
ダカルバジン
,
血管痛
pp.100-102
発行日 2009年2月1日
Published Date 2009/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102200
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要約 症例1:52歳,女性.右第3指悪性黒色腫の術後化学療法としてDAV-Feron療法を施行していた.4クール終了時までは特に問題は生じなかった.薬剤師による抗癌剤無菌調整の導入直後に行った5クール目に,ダカルバジンの点滴投与により強い血管痛が発生した.症例2:21歳,女性.右足背原発の悪性黒色腫に対し,薬剤師による抗癌剤無菌調整の導入直後にDAV-Feron療法1クール目を開始した.ダカルバジンの点滴投与時に激しい血管痛が出現した.当院では,2007年10月から全科の入院患者を対象に,薬剤師による抗癌剤無菌調整が導入されたが,その導入直後にダカルバジンによる強い血管痛が上記2例発生した.調剤から投与までの時間が延長したこと,遮光が十分でなかったことが原因として考えられた.この点を改善したところ,ダカルバジンによる血管痛の発生はなくなった.
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