Japanese
English
症例報告
Mycobacterium abscessus皮膚感染症の1例
A case of cutaneous Mycobacterium abscessus infection
永田 敬二
1
,
前田 元朗
1
,
篠田 勧
1
,
米原 修治
2
Keiji NAGATA
1
,
Motoo MAEDA
1
,
Susumu SHINODA
1
,
Shuji YONEHARA
2
1尾道総合病院皮膚科
2尾道総合病院病理部
1Division of Dermatology, Onomichi General Hospital, Onomichi, Japan
2Division of Pathology, Onomichi General Hospital, Onomichi, Japan
キーワード:
非結核性抗酸菌症
,
Mycobacterium abscessus
,
DNA-DNAハイブリダイゼーション
,
クラリスロマイシン
Keyword:
非結核性抗酸菌症
,
Mycobacterium abscessus
,
DNA-DNAハイブリダイゼーション
,
クラリスロマイシン
pp.84-87
発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101575
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要約 24歳,女性.外傷などの誘因は特になく,左頬部に母指頭大のやや紫紅色の弾性軟皮下結節が出現した.ロキシスロマイシン内服で軽快せず,生検した.皮下より茶褐色調の膿汁の流出を認め,塗抹標本の抗酸菌染色でガフキー1号であった.ツベルクリン反応は弱陽性であり,胸部X線で異常所見はなかった.病理組織学的に巨細胞の出現を伴う類上皮性の肉芽腫性病変を認めたが,明らかな乾酪壊死を認めなかった.Ziehl-Neelsen染色で,赤染する抗酸菌が少数存在した.小川培地にて乳白色の表面平滑なコロニーを形成し,DNA-DNAハイブリダイゼーション法でMycobacterium abscessusと同定した.洗浄,ドレナージなどの外科的治療およびクラリスロマイシン400mg/day投与(約3か月間)で治癒した.
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