Japanese
English
症例報告
BCG結核疹の1例
A case of BCG-tuberculid
濱谷 詩織
1
,
生駒 裕妃子
1
,
杉本 靖
1
,
太田 深雪
1
,
酒井 利恵
1
,
堀口 裕治
1
Shiori HAMATANI
1
,
Yukiko IKOMA
1
,
Yasushi SUGIMOTO
1
,
Miyuki OHTA
1
,
Rie SAKAI
1
,
Yuji HORIGUCHI
1
1大阪赤十字病院皮膚科
1Department of Dermatology, Osaka Red Cross Hospital, Osaka, Japan
キーワード:
BCG
,
BCG結核疹
,
BCG副反応
Keyword:
BCG
,
BCG結核疹
,
BCG副反応
pp.80-83
発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101574
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要約 5か月,女児.生後3か月でBCGワクチン接種を受け,その1か月後に三種混合ワクチン接種を受けた.その直後より顔面に浸潤性の紅斑と結節が出現し,BCGワクチン接種部には強い発赤と鱗屑を伴う丘疹を認めた.全身状態は良好であり,血液検査や胸部X線検査では免疫不全などの異常は認めなかった.右上腕部の皮疹から得た皮膚病理組織検査では,乾酪壊死を伴わない類上皮肉芽腫を認めたが,Ziehl-Neelsen染色で桿菌を認めなかった.また,組織からのPCR,血液からのPCRではいずれも結核菌のDNAを検出できなかった.BCGワクチン接種によるアレルギー疹と診断し,抗結核薬の内服はせずに経過を観察したところ,2か月で皮疹は消退した.
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